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地域と生きる ウエルシアハウス 福田英二氏


埼玉中小企業家同友会 機関誌「DOYOUさいたま」2017年12月号より

 

白岡市地域包括支援センター ウエルシアハウス
埼玉県白岡市白岡1143-1
TEL:0480-90-3022  FAX: 0480-90-3023
事業内容:医療介護福祉の総合相談

 

来る高齢化社会に向けての地域づくり

今年の夏のはじめ、「これはなに?」と思わせる、小粋で山小屋のような建物がウエルシア薬局白岡店の駐車場の一角 に出現しました。この建物は白岡市地域包括支援センター ウエルシアハウス。自治体の委託により民間企業が運営を請 け負う全国初の施設です。

 

高齢者に限らず地域全体の支援へ

“地域包括支援センター”と聞くと、行政や医療機関の施設で気軽 に入りにくいイメージがあるかもしれません。しかし、この建物の四面は大きな透明ガラスが巡らされ、木材が巧みに組み込まれたとても明るく、居心地の良い快適なスペース となっています。

また、支援センターとは高齢者を介護するための施設と思われがちですが、高齢者を支えていくために、地域に暮らす人たちの生活をさまざまな面からサポー トする機関です。すなわち「支援の対象は地域全体」ということ になります。高齢者対策だけでは地域は活性化しません。しか し、全国7000カ所近くある支援センターの多くは高齢者対策偏重で、地域の活I性化を支援している施設はほとんどないのが実情です。

 

自治体と民間企業の提携

センター長を務める福田英二氏は看護学校を卒業後、病院の精神科で医療看護に従事していましたが、その後、脱サラして開拓農業に取り組んでいたとのことです。ずっと農業を続けたいという思いはあったものの、農業を指導してくれた農家の方々が介護施設に入所したり、脳梗塞で倒れたりして農業を離れる様子を目の当たりにしたことで、ケアマネージャーの資格を取得し医療の世界に戻る決断をします。50歳のときに東京都江戸川区の介護老人保健施設の責任者に抜擢されて介護に関わった経験から、定年を期に江戸川区で『暮らしの保健室・かなで』を設立。積極的に地域の交流を推進する活動の中で実績が評価され、ウエルシア薬局の顧問に就任しました。

ウエルシア薬局白岡店は以前から、白岡祭・わんぱく笑(商)店街などのイベントや医療連携で地域と協力関係にありましたが、昨年12月に支援センター業務委託の公募に応募。今年1月に正式受託が決まり、急ピッチでウエルシアハウスの建設を進め、6月にグランドオープンとなりました。

福田氏は当初、企業名は入れることができないと思われていたようですが、市の方から「ウエルシアさんの名前を付けてくだ さい」と言われたそうです。市が企業に協力を求め企業がそれ を応援するという、自治体と民間企業のタイアップで地域を活性化していくモデルケースになるかもしれません。
福田氏が掲げるウエルシアハウスの目的は、次の3点です。 1.地域における住民交流の推進。2.自主的な地域活動の支援。 3.様々なボランティアを支援。
開設間もないながらも、すでに認知症を支援する《オレンシ カフェ》の定期開催、ケアマネージャーとの交流会や、近所で活 動する音楽バンドを招いて皆で歌うなど多くの催しを開催して います。レンタルではなく専用スペースであるため、開始時刻 や終了時刻の制約がないのもメリットになっています。

同友会のネットワークで

運営自体は大手企業へ委託していますが、福田氏は「中小企 業が地域にあるからこそ地域経済が成り立つ。そこで働く人と 支える家族の生活があるから経済が生まれ、物が循環すること で生活できる街となる。街があるから大手企業も存続できる。 そのためには中小企業も地域も潤う民間の活力が必要」と語り ます。それは地域の中小企業が地域に生活する人々が求めて いるものを提供していくことに繋がるのではないでしょうか。
中部地区会では、7月例会での福田氏の報告とグループ討論 で得た刺激を持ち帰り、地域に対して自分達ができること・やり たいことを検討。2ヶ月後の9月例会で検討したプランを持ち 寄り、プレゼンテーション大会で発表しました。続いて行われた 討論会、懇親会でも論議は白熱し、実践へ向けて連携部隊の結 成となりました。同友会のネットワークは未知数です。

(中部地区会広報委員矢沢敦臣記)




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