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地元の企業だからこそできる地域包括ケアとは


2017年7月例会

〜地域企業の連携による健康生活の拠点をめざして〜


介護・健康関連事業でなくても地域の企業として貢献できること

ウエルシアハウス写真地域包括支援センターは各区市町村に設置されています。地域住民の保険・福祉・医療の向上や介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関です。運営は行政機関が行うものとは限られてなく、外部企業への委託も可能なことから、白岡市はドラッグストアチェーンの最大手ウエルシアホールディングスと提携して新たに「ウエルシアハウス」を開設しました。医療法人ではななく民間企業への委託運営は全国初となります。
大手企業との提携ですが、センター長の福田英二氏は地域の健康コミュニティーサロン「暮らしの保健室かなで」の室長も務められており、白岡の支援センターも地域の中小企業や専門職、そして住民が一体となった拠点づくりを目指しています。
斬新な施設視察も兼ね、福田氏にビジョンを語っていただき、介護に関わる企業でなくても地域の企業、専門家として私たちにできることについて討論しました。

【報告者】
福田英二氏福田 英二 氏

白岡市地域包括支援センターウエルシアハウスセンター長
くらしの保険室かなで室長
東京中小企業家同友会
埼玉中小企業家同友会中部地区会

【グループ討論テーマ】

ここ「地域包括支援センター」を地域の拠点としてどんな活用ができるか?

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日時:2017年7月21日(金) 18:30開会

会場:白岡ウエルシアハウス
白岡市白岡1143番地1 TEL 0480-90-3022

参加費:無料

【内容】

経営体験ビジョン報告+グループ討論+懇親会

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やがて自分にも訪れる高齢に向けての準備を…

福田氏は高校から看護学校を卒業後、約10年間、関西の精神科での医療業務を経て、野洲市の湖南病院を設立されてから、32歳のときに脱サラされ、鹿児島県出水市に移り、開拓農業に励んでいられたとのことです。

農業はずっと続けていきたかったようですが、農業でお世話になった回りの方達が介護施設に入られたり、脳梗塞で倒れて農業ができなくなる様子をまのあたりにし、ケアマネージャーの資格を取られて医療の世界に戻られました。

50歳の時に江戸川区の介護老人保健施設の責任者に抜擢されて介護に関わった経験から定年を期に「暮らしの保健室・かなで」を設立され、翌年、中小企業家同友会に入会。そこからいろいろあって、いろいろあったことで(詳しくは下方のビデオをご覧下さい )、今年(2017年)の5月に白岡市地域包括支援センター(ウエルシアハウス)のセンター長に就任されました。

かなでは、「これからの社会を考えると高齢化は避けられない。自宅でひっそりとしてるのではなく居場所があればいいのに。私達が次の社会を創らなければ、いつまでたっても誰も創ってくれない。」という思いから立ち上げられたコミュニティースペースです。

地域のお祭りや公式行事にも積極的に参加され、プロジェクタとスクリーンを供えての勉強会や介護食の試食会、癌にかかった人達が人には話せないことを分かち合いながら楽しんでいけることを目指す「がんカフェ」としての場の提供や、劇団をつくって自分達のやっていることを表現するなど、多彩な活動をされています。

そして、地域の企業には製品の展示スペースなどを貸し出し、かなでを自由に使ってもらうなど、まさに地域に溶け込んだコミュニティースペースとなっているようです。

かなでを運営されてきて気付かれたこととして、
皆対等に歳を取っていく
中小企業の経営者達こそ、従業員やその家族のことを考えるから地域を大事にしている
中小企業で働く人とそれを支える家族がいて生活できる街となる。そこで生活していく人達がいるから大企業が成り立つ
などを挙げられていました。

これらの経験を受けて白岡市地域包括支援センターの目的は介護とか高齢者だけではなく、
・地域における住民交流の推進
・自主的な地域活動の支援
・様々なボランティアを支援
することが大切であると述べられています。

重要なのは、地域包括支援センターとは、高齢者を対象としたところではなく、「高齢化社会に向けて地域を盛り上げるセンター」であるということです。

そして、地域の自主性や主体性に基づき、地域の 特性に応じて作り上げていくことが肝心。

ご報告戴いた7月は開設されてから約1ヶ月にもかかわらず、既にWAVES JAPNによる食へのアドバイス、カーブスの女性コーチとの交流会、ケアマネージャーミーティングでの交流会などが既に開催されていました。

また、白岡市商工会が主体となって毎年11月に開催している「子供商店街(わんぱく笑店街)」は、今年のメイン会場がウエルシアハウスになる予定です。

福田氏の報告を受けて行われた『ここ「地域包括支援センター」を地域の拠点としてどんな活用ができるか?』をテーマにしたグループ討論では、地域包括支援センターの目的は介護だけではない。地域を活性化するために、介護に直接関係しない我々でもここのセンターを使えるならば……と、とても熱い論議が交わされました。

高齢化社会は人ごとではない。やがて自分も対象になるのですから、そのために居られる場所づくりに参加して、準備をしていかねば思っています。


子供笑店街は、地域経済の将来を担う子どもたちに遊び感覚で商売を体験させる事を目的に十数年続いているイベント。白岡市の全小学校が対象で50張ほどのテントが設けられ、それぞれのテントに2万円ずつ予算を支給。子供達はこの2万円を元手に商品を仕入れてたり作ったりして商売をするそうです。

矢澤 敦臣 記

この状況を受けて中部地区会の9月例会は、白岡市地域包括支援センターさんに対して、「こんなことをやりたい」をアピールするプレゼン大会となります。
採用されるかされないかは支援センターさん次第。ただし採用された案は、3ヶ月以内に実施に移すことが条件です。

プレゼンは他の地区会からでも可能といたしますので、プレゼンご希望の方がいらっしゃいましたら、こちらよりお申し込みください。(期限:2017年9月8日…プレゼン参加者が6名になりましたら締め切らせていただきます)

9月例会案内ページへ…

質疑応答

グループ討論発表

例会まとめ


例会参加アンケート集計

Q1.内容はいかがでしたか?

大変よい よい ふつう 悪い 大変悪い 未回答
17 1  1

Q2.グループ討論はいかがでしたか?

大変よい よい ふつう 悪い 大変悪い 未回答
15 7

Q3.例会運営・進行はいかがでしたか?

大変よい よい ふつう 悪い 大変悪い 未回答
16 3

Q4.自社に持ち帰り、実践しようと感じたことは何ですか?

  • 地域貢献のアイディアをあたためていて、 実行できるか?引き気味でしたがトライしてみようという元気を頂きました!
  • 生きたい通りに人生の最後を向かえる。終わりよければ全て良し。
  • 地域に受け入れられる企業→社会性を認識。
  • 社会に出て、社会とかかわり、愛されて自社が成り立つというこれからの考え方。
  • 地域を元気にする為に何をしたら良いかを考えさせられました。
  • ビジネスを表に出さないことも大切であることがわかりました。
  • 自分の家や会社の近くのご近所さんに何かできることをしたい。
  • 人を集めることで、情報が集まる。発信することができる。そこに人の意見や情報がほしい企業が集まる。地場に支持されなけれれば企業も存続し続けられないことを再確認した。
  • 地域包括支援センターとビジネスという視点がとても良いと思う。住宅相談にむすびつける物が出来ると良いと思います。
  • 企業イメージUPさせることは従業員が誇れる会社づくりにつながる。
  • 地域の人に貢献するにはどうすれば良いか?を考えてこうどうすること。
  • 自社の事業に関連した専門的な内容で地域貢献できることは、経済的負担のゆるす範囲でやり続けていこうと思った。
  • 特定の人に限定しないで、色々な人達を受入れる。地域生活につながる行動をする。
  • 『場』づくり。

Q5.感想・意見・要望などを自由にお書き下さい。

  • ウエルシアハウスの福田さんの人間力が存在価値を高めていると実感。
  • 白岡に住んでいますが、地域包括支援センターのことは知りませんでした。今後は気にています。
  • SRC活動、これだと再認識しました。
  • 地域の人たちがつながる取り組みができる企業に成長したい。
  • 包括ケアについて勉強になった。良かった。
  • 今回の例会は、ゲストの方も多く参加していただき盛り上がった会でした。
  • 楽しかったです。
  • 大企業グループが地域コミュニティや高齢社会へ向けた地域貢献的な域にも進出していることに驚いた。時代の変化や二ーズ1こ対応したことにも感心を持つことは、事業をやる上で必要だと改めて強く思った。
  • 『本来的f地域包括」とは高齢化社会に向けて、地域を活性化させるもの』 と言う言葉に驚きました。私達の考えも変えて行きたいと思います。
  • 地域のために何ができるかもう一度考えたい。それは自分の為なのだから。
  • 地域で何が出切るか、今一度考える。大手企業が地域へ進出することの脅威。

Q6.聞いてみたい例会テーマや、報告者のリクエストがあればお書き下さい

  • 自分の「ITかけこみ寺」だけでなく、セミナーなど他社ともコラボしていきたい。
  • 良い接客と悪い接客で店の浮沈みがあるのを見ました。お客にどう接すればよいか知りたいです。


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